ありてなければ---「無常」の日本精神史 逆モノ選定本 [4044000028] :
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ありてなければ---「無常」の日本精神史 逆モノ選定本

950円

竹内整一著◆愉しむ読書もいいけれど、たまには「深化」する 「そもそも」を考えてみる読書もいかがでしょう。 この本、逆モノ的でしたので、「逆のものさし講」の 選定本にいたしました。 この本の書名は、 「世の中は夢か現(うつつ)か現とも夢とも知らずありてなければ」(古今和歌集) から来ている言葉で、 「いま、たしかに「ある」が、それは同時に、いつか「なくなる」、 あるいはもともとは「なかった」 」という、考えてみればすごく当たり前な ことだけれども、私たちはついついその大事なことを忘れてしまうようです。 ゆえに「当たり前」と「有り難い」現象が逆さまになっているのが 現代日本人といっていいのでしょう。 下記に本文から少しご紹介しましょう。 「本来、「生きる力がある」が横溢しているはずの子どもたちに、 Zest for living(生きる刺激)などということを教えこまなければならないのが、 現代日本のわれわれをとりまく皮肉な状態です。 むろんそれは、子どもたちのことだけではない。 そうした環境を子どもたちに強いている大人たちのあり方でもあります。 最近は中高年の自殺も目立ってきています。ある、拭いがたい、 「はかない」あるいは「むなしい」気分といったようなものが、 この社会全体に漂っているということです。」 いかがでしょうか。どうやら、あの3.11からこの方、心のどこかで 生きるうえの「はかなさ」になんとなく気づいてはいるけれど、その後、 国家や社会はまるで何事もなかったようにふるまうことで、 私たちに何か本当に大切なモノを見せたくないようにも見て取れそうです。 「はかない」とは、近代西洋の価値観に代表される、 測り、計り、図る、量ることへの否定で、「はかれない」ことを指します。 本来の、否、そもそもの日本の精神とは、けっしてはかれない、 神・人・命・魂・情・時・死などを根底に持つ民族だったといっていいのでしょう。 それなのに、わざわざ「子どもたちに、Zest for living(生きる刺激)」を、 ”はかれる”ものによってのみ与える愚を大人がよってたかって子どもたちを はかりにかけているのです。このあたりの思考の深化もなく、 子どもたちや若者にやみくもに「夢を持とう!」とか「夢を叶えよう!」 などと、その裏にとんでもない「むなしさ」が秘められているのも 関わらず叫んでいるようです。 この本で、夢についてはその種類は3つあると述べられています。 ヽ阿妨かう夢 内へ内へと向かう夢 L瓦噺充臓△垢覆錣繊△匹Δ賛祐屬六爐鵑任覆なるのだから、 いっそ何でもどかん!とやってやろう!しかし、せめて尊いモノのために 生きて行こうという夢のことです。 「事物を軽く視て、始めて活発なるを得べし」という 福沢諭吉のこの言葉と同じ意味です。 私たち日本人がさらなる成長を遂げるためには、 物質的な成長より、私たちの祖先が積み上げてくれた日本精神の 成長こそが、物心二元論の向こう側に渡る唯一の手段だと 思えてしかたありません。 日本人の精神の次元上昇は、2011年東日本大震災の時に すでにはじまっていたことを、いまさら忘れるわけにはいきませんよね。

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