【限定19冊】大拙の風景 新編増補---鈴木大拙とは誰か [4860940102] :
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【限定19冊】大拙の風景 新編増補---鈴木大拙とは誰か

3,240円

岡村美穂子 上田閑照著 ◆先日、NHKで日本が世界に誇る仏教学者である鈴木大拙について 放送していたので、うっかり見てしまいました。 そしたらこれが実に面白い!ご覧になった方も多いのではないでしょうか。 その番組には、なんとも品のある女性が登場されていて、 現在鈴木大拙記念館名誉館長をされている岡村美穂子さんという 方でした。 昭和10年ロサンゼルス生まれの岡村美穂子さんは、 そのご両親が大拙と懇意であったこともあり、15才の時、 大拙の講演を聞く機会に恵まれ、それからアメリカやヨーロッパに 大拙が講義に行くときなどは、秘書としていつも側にいた、 生の大拙を肌で感じた唯一貴重な方だったのです。 すごい方だな〜と感心して、彼女の本がないか調べてみたら 二種類だけありました! さっそくその出版社さんに問い合わせてみたところ、 一冊はもうすでに絶版。(ToT)/ もう一種類は在庫残り20冊とのこと。すかさず言いました。 「その20冊、読書のすすめにすべて送ってくださーい!」 かっこいいでしょう。(笑) 店に到着したその本をさっそく速攻で読んでみましたが、 これがやっぱり超面白い。 大拙の本はいままで色々と読んでまいりましたが、いままでとは 趣きがやっぱりだいぶ違いました。 頭山満のことは、盟友杉山茂丸が書いた本の方が、 頭山満の人となりが感じることが出来るのと同じで、 大拙の側にいた人間が、その人物を語ることで、じかの、生の 人物がじっわっと伝わってまいります。 岡村美穂子さんが見て感じたこと、共著の上田閑照氏が、 大拙の周りにいる人物との関係など、周辺から伝わる 世界に誇る鈴木大拙という人間の思想や感情が私たちに 実感として伝わってまいりました。 とても驚いたのは、あの出光佐三氏も大拙をとても尊敬していたようで、 出光の社員研修にも大拙が出向いていたそうなのです。 しかも、大拙が亡くなった時の葬儀委員長も出光佐三氏が 務めたのだそうです。 そしてもっと驚いたのは、斎藤一人さんもオススメの本 【まかり通る】の主人公、松永安左エ門ともかなりの親交が あったとのことです。縁がありますよね〜。【まかり通る】という本は、 絶版だったものをドクスメが出版社さんにお願いして復刻していただいた 本ですからね。 ある時、鈴木大拙と松永安左エ門が、雑誌の依頼で 「どうにもならない問題をどうにかしてゆくには」 というお題で対談をしたそうです。 電力の鬼と言われた松永安左エ門は、極端な「坊主嫌い」で 有名だったそうで、奥さんが亡くなった時などは、お葬式もあげず、 お坊さんを頼まずお経も読まず、戒名も無し、という徹底ぶり。 そんな松永安左エ門ですが、鈴木大拙の書は、不思議に座右の書として 何度も何度も読んで味わっていたそうです。 少し本文からご紹介しましょう。 「現実世界の経済産業界に道を開いて来た松永だけに、 現代の事態が「安易なことではとてもいける問題じゃあない」ことが 身にしみてわかっている。 「叡智とか理性とかいうけれども、それは一体なんだ」、 「みな不安だ不安だというて暮らしている。それを一歩も出ていない」、 「今では宗教なんてだれも当てにしない。僕らは宗教など眼中にないね。 ばかばかしいと思う。」 そのように言う松永が、このような現代だからこそ、大拙に期待するところが 大きい。 「それで何かなければならん。それをどうしても鈴木さんあたりにひとつ・・・・・」。 「鈴木さんあたりからひとつ割り出してもらいたい」。 座右の書からも窺えるように松永は大拙先生に親しみ、 大拙を「畏友大拙さん」と呼んでいるが、次のような面白い出来事もあった。 大拙が二度目の長期海外生活から帰国の後、しばらくして、 西田幾多郎の弟子たちに集まってもらい、話をしたことがある。 場所は参集の便を考えて、東京の東邦電力会社。その折、 松永安左エ門もホストとして同席した。大拙先生の話が終わり、 十人ほどの集まりは自由な議論・座談に移った。そのうち、 西田のもとで哲学を学び後に雲水となり、当時は長岡禅塾の塾長を していた僧衣の森本省念老師が話しはじめると、ややあって、 松永が突然大声で「くそ坊主、だまれ」と怒鳴った。 松永のなかで何かが爆発したように大声で突如「くそ坊主」。 予期せざることであるばかりでなく、元来あり得ないことであるのに、 話をしていた森本老師は、ただ、ちょっと目をあげて、 窓から入った風が軽く通ったかなように、そして何事も起こらなかったように、 何事も起こらなかったということすら全くなかったかのように、 自分の話のリズムのままに話し進めた。聞いていた大拙にも 西田の弟子たちにも全く何事も起こらず、森本老師の話に耳を傾けている。 「くそ坊主」という怒鳴り声は、森本老師に触れることなく、 大拙や西田の弟子たちにも触れることなく、部屋の壁のところで 無用なものとして消えた。(美穂子談) 大拙と森本老師、西田の弟子たちが共に居るその部屋の空気は、 一つの気圏に昇華していて、「くそ坊主」という時ならぬ怒鳴り声も、 その部屋の空気を少しも動かすことができなかったのである。 そのように森本老師の話が自然に進むなか、怒鳴り声が無用になって その気圏に消えたとき、当の松永安左エ門自身、何事もなかったように、 森本老師の話に聞き入っていた。」 鈴木大拙を中心に当時の日本人たちの息吹が、 岡村美穂子さんの体験を通して、びしびしと伝わってくる。 なんと有り難い本なのだろうか。 ある時、大拙が最新のカメラを買って、美穂子さんに プレゼントしたのだそうです。そのカメラを使って大拙を撮った写真が 多数本書の中で紹介されています。この数々の写真からも 大拙の空気が伝わってまいります。 残念ですけど、一冊はわたしの蔵書になりますので、 残り19冊のみです。(笑) 読んでみようという方はちょっとお早めにご注文くださいね。 出版社の方、増刷してくれないかな〜。

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