昭和からの遺言---卑怯は賤しいというこの国の哲学 [4575309676] :
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昭和からの遺言---卑怯は賤しいというこの国の哲学

1,080円

倉本聡著◆ご存知、倉本聡さんのエッセイ集なので、 軽い気持ちで読み始めたらえらいことになった。 この本の内容に真正面から向き合う覚悟が自分には なかった。途中で何度も本を閉じる。 著者から投げられる剛速球を受け止められない。 なぜなのだろうと考えてみた。 自国の為に死ねるかという問いに 世界の統計をひも解けば、 キプロス 83% 中国   77% 韓国   72% アメリカ  63% 日本は最下位の 15% 「自国の為に死ねるか?」という問いは、 もしかしたら戦争を煽るように聞こえるかもしれない。 しかし、我が国日本は、2011年東日本大震災に おいて、国のために戦ってくれた人々が確実にいた。 それを思うと、自分の中に卑怯者のという恥の感覚を この本を読んでいると、突きつけられる。 だから、読み進むのに止まるし、心の奥底が 苦しくなる。いざ!というとき、自分は国の為に、 誰かのために死ねるだろうか? 文中にこうある。 「南の島に置き去りにされ、何十年ぶりに発見され 投降して『恥ずかしながら帰ってきました』と現われた、 横井庄一さんや小野田寛郎さんの帰還に世間は既に 呆れるばかりだったが、死して虜因の辱めを受けずという 軍人勅論をかたくなに守った。 信じられない彼らの行為は、卑怯者と云われることを ひたすら恐れたからに違いない。 少なくともオレは彼らの事を、そn一点で美しいと思った。 卑怯を憎悪した昭和の男がこの二人を最後に、 消えた気がする。 自分の責任を平気でつくろったり 記憶にございません と国会でとぼけたり 卑怯が世間に 蔓延し始めた。 経済社会が卑怯を助長させ 企業が卑怯を正当化させた 政治も教育も 卑怯に犯された ジャーナリズムもそれに汚染され ITの発達がそれを後押しした 匿名という卑怯 ツイッターの卑怯 フェイスブックの卑怯 そうしたツールで金を稼ぐために 卑怯の蔓延を野放しにする卑怯 会社を守る為に嘘をつく卑怯 核のゴミの引き取り手のないことを知れながら 己の選挙区に引き取ろうとも云い出さず 原発再稼働を云い募る卑怯 卑怯は賤しいというこの国の哲学が 日本の中から消し飛んでしまった。 人のことばかり云ってはいられない 俺自身いつのまにか卑怯に汚染して 気付けば少年期の純粋さを忘れ 生き抜く為だと 卑怯を犯している だが。 それでも時折ドキッとするのは 卑怯の醜さを嫌悪する者が 時折フッと姿を見せることだ 自分の命を投げ打ってまで 人を救おうと危地にのり出す人 消防士 警察官 自衛隊 看護師。 3・11のあの事故のとき 現場で斗ったフクシマ・フィフティ そういう人々の存在を知る度に 俺はドキッとし 自らを省みる。 卑怯にならないには強い覚悟が要る 卑怯に打ち克つには強固な意志が要る とてつもない量のエネルギーが要る 意志の固さが要る 男としての 生き方の美学が要る」 ”そもそも論”を知る大きな手掛かりとして、 倉本聡さんのお”遺言”に耳を傾け、 ぼくらのモノサシの糧にしなくてはならない。 そう思いますが、みなさんは如何に? ここに書かれていることは、 時代が時代なら、まさしく焚書になっていたに 違いありませんよ。

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